日常

暇な時に書くエッセイ

二人とも豊島が好きだったから

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前から書こうと思いながらも、ずっとかけてなかったことについて。

11月に豊島でプロポーズしてきました。

 

私には付き合って6年ほどになる4歳下の彼女がいて、年齢的にもそろそろ結婚を決断するタイミングだと感じていました。

 

これを機に出会いを振り返ってみたいと思います。

 

 

 

 

出会いのきっかけは出会い系サイトだった。

6年前、入社1年目の年末年始休暇中が暇で、ネタにもなるし暇つぶしにと思って登録してみたのだ。

当時今でこそ主流のペアーズとかなくて、まあまあ胡散臭い所に登録した。

定額制じゃなかったので、2500円分だけ課金したのを覚えている。

 

男性側はメールを送ったりでいくらでも課金しないといけなくなるから、好きな系統の女性に好感を持ってもらえるようなプロフを作って、メールを送ってきてくれた中から、気になった人とだけやりとりするような作戦を立てていた。業者も多かったと思う。

そんな中、確かサカナクション星野源というキーワードで繋がったのが今の彼女だった。

 

ラインでのやりとりに切り替えたけど、本気で恋人を探そうって意気込みでもなかったので、基本返事は1日1回しか返さなかったし、向こうも1日1回くらいしか返して来なかったと思う。

そんなスローな会話が3ヶ月程続き、さすがに悪い人ではなさそうだったので、実際に何度か会うことになり、付き合うことになったのだ。

その時点で2000円分の課金ポイントが残っていた。

 

付き合ってからもお互いの居住地や勤務形態等の関係で会えるのは1ヶ月に1回程度。

それを約6年だからまだ合計60日くらいしか会ってないのだろう。よく色んな人に色々言われるのだが、無理して会おうとしないのが二人のペースだったのだ。

 

そこから時は進み、私が結婚するかどうか意識し出したのは、4年経った時くらいからだと思う。

決心したのは今年の6月くらい。彼女のほうから結婚についての話が出ることもあまりない状態だったので、不意をつくような感じでプロポーズ出来たら面白いかなと思い始めた。

 

参考に会社の既婚者の方々にプロポーズの体験談を教えてもらったけど、非常に多種多様ですね、プロポーズって。多様性があって良い。

 

色々考えたけど、大事なのは自分達らしさと思い、お互いに好きな場所である豊島美術館の中でプロポーズすることにした。3年前の夏に一緒に豊島に行った時、豊島美術館を凄く気に入っていたから。そして何より豊島美術館がよく似合う人なのだ。豊島の曇り空に似た色のワンピースを着て、裸足で館内を歩いていた姿がとても印象に残っている。指輪はサイズが大体しかわからなかったので、仮の物を用意しておくことにした。

 

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今回プロポーズを行った日時は去年の瀬戸内芸術祭、秋会期の最終日の午後13時頃だ。前回訪問時と同じような曇り空の日だった。

 

 

美術館のチケットを買った後、トイレで指輪をオーラリーのジャケットに忍ばせ、いつもよりゆっくりと展示室へ向かっていった。

 

荷物を展示室前に置き、中へ入る。

 

大きい吹き抜けの方へ行き、入り口から見て右側の方へ座った。

 

しばらく二人で座りながら鑑賞した。

 

時計が13時を示した時、目を閉じてと言った。急に目を閉じてと言われると、なんで?ってなって、少し時間がかかったのは、自分の誘導が下手だったと思う。

 

それでも一旦目を閉じてもらい、彼女の左手を取り、指輪をつけ、耳元で「結婚してください」と囁いた。

 

彼女は目を開き、笑顔で頷いてくれた。

 

緊張していたが、ほんの一瞬の二人の間での出来事だった。

 

鑑賞してる方々の迷惑にならないように、静かにしたつもりだが、もし気を散らしてしまった方がいたらごめんなさい。

 

その後もしばらく館内に滞在し、充分堪能したところで外に出て、カフェでラテとカップケーキを頼んだ。

 

不意をつこうと思ったのだが、意外といつもと同じような二人のテンションで、逆にそれが嬉しかったりもしたのだ。

 

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